ベトナム語の効果的な学び方【発音編】

ベトナム語の発音ができず中々ベトナム人に理解してもらえません。発音改善のためにどのような練習をすればいいでしょうか?

まずは自身で発音「できる音」と「できない音」を把握してください。センテンス、話している状況により完璧な発音でなくても伝わりやすくなります。

文法や語彙の勉強と比べて発音の練習は少しやりにくいところがあります。ネイティブの音声を聞いて真似してみてもそれが正しいのか自分で判断することができず、学習の手ごたえを感じにくい分野です。今回は発音学習の取り組みにおける考え方についてご紹介します。

発音を細分化して考える

ベトナム語の音は以下の3つの組み合わせから成り立っています。この中で自分ができている音、できていない音を把握することが大切です。

母音

ベトナム語の母音は「â, a, ă, i(y), ê, e, u, ô, o, ư, ơ, 」と11(12)音あるとされています。日本語の母音が「あ、い、う、え、お」5つだとすると倍以上あるのか、、、となりそうですが、日本語の母音と同じような発音で「a, ă, i(y), ê, u, ô」はカバーできるので、日本人であればこれらの母音は初めからほぼできることになります。残りの「â, e, o, ư, ơ」の5つは別途練習が必要となりますが、人によってはこれらの5つの中で初めから出せる音がありますので、その場合は更に練習が必要な母音の数が少なくて済みます。このように見ると案外新しく学ぶ音は少ないものです。ちなみに他にも二重(三重)母音というものがありますが、これは母音ができていれば難しいものではありませんので割愛します。

子音

ベトナム語の子音は全部で27あります。そのうち日本語の子音に当たるものは全て初めから発音できるものとして、あとは多くの日本人にとって英語の子音がどのぐらい発音できるのかで個人差が出るところかと思います。英語の子音発音がしっかりできている人であれば新たに学ぶのは2~3個程度、それらもそれほど特殊な音ではありません。個人的には母音よりも習得しやすい気がします。

声調

ベトナム語の特徴の一つです。全部で6種類あり、声調が苦手だと感じる人は多いと思います。ただ完璧な発音を求めないのであれば、声調は多少狂っていても母音、子音がちゃんと言えていれば伝わることが多いです。特にセンテンスで話す場合はそれが顕著となります。ベトナムの外国人芸能人ですごく流暢なベトナム語を話す人がいるのですが、声調はほとんどできていない話し方をします。ただベトナム人が聞いても違和感を抱くものの理解には差し支えないとのことですので、声調がどうしてもできないというのであれば、そこへのこだわりを捨てるのも一つかと思います。6つある声調の内、少しずつ自分ができそうな声調をマスターしていくようなつもりで十分でしょう。

メタ認知

上記3つの種類の組み合わせがベトナム語の発音なので、この中で自分ができない音を洗い出す作業をします。自分が分かっていない部分を把握することをメタ認知といいますが、これは言語学習に限らず効率的な学習には必要なことで、分かっていないところだけを徹底的に潰していく作業として必須のものとなります。洗い出しには身近にいるベトナム人に手伝ってもらうといいでしょう。ただしそのベトナム人には緩めに判定してもらうことがポイントです。発音を学びたいからと告げると意気込んでネイティブ級の発音をしないとOKを出さないことがありますが、それだと発音呪縛から抜けられませんので、「一応伝わるレベル」であればOKとしてもらいます。

綴りと音を一致させる

ベトナム語の単語の綴りは発音と一致していますので、初見の単語でも綴りを見ただけで正確に発音が分かる仕組みとなっています。日ごろから綴りと音を一致させて発音する癖をつけるとそれだけ習得は早くなります。例えばベトナムに住んでいれば「1~10」までベトナム語で言える方は珍しくないですが、これを単語として書いた場合に正確な綴りで書ける人は途端に少なくなるものです。外国人の大人が発音を習得するには聴覚から入るより、視覚から入ったほうが結果的に早道だと個人的には感じています。ちなみにカタカナ表記で読んでいるといつまでも発音ができないので注意したいところです。

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