ベトナム人にとっての理想的な通勤時間?

ベトナム人の通勤時間について許容範囲時間を教えてください。

弊社で統計をとったところ、年代や地域などにより回答に差がありました。単純に時間だけではなく当人の生活環境に左右されることも多いようです。

長く働いてもらうことを考えると採用に当たり通勤時間は気になるものです。ベトナム人は通勤時間の長さを理由に退職することは珍しくありませんので、その辺りに敏感な採用担当者もよく見られます。今回は通勤時間の許容範囲について自社調べで上がってきた結果を紹介します。

通勤時間か通勤距離か

自社の登録者にアンケートを取ると、通勤時間の許容範囲は45分以内が大多数を占めました。一方で通勤にかかる時間の理想は30分以内となっています。また都市部の登録者は地方の登録者より通勤時間が短かいことを好む傾向が見られ、これは同じ通勤時間でもラッシュに巻き込まれるストレスや疲労などによる影響が大きいのではと思われます。

同じ通勤時間でも渋滞を考えれば地方のほうが同じ時間で進める距離は多いでしょうし、ラッシュといったストレスは感じにくいものです。都市部住まいの方は通勤を「時間」で捉える方が多いのに対し、地方住まいの方は通勤を「距離」で捉える方が見られるのも興味深いとところでした。

また日本と比べると全体的に通勤時間の許容範囲時間は短くなっていますが、日本のような電車通勤あるいはマイカー通勤ではなくバイクで自ら風を切って出社していることを考えますと、時間も距離も許容範囲が狭くなるのは当然かと思われます。

「通勤時間=何時に家を出ないといけないか、何時に帰れるか」

理想の通勤時間を教えてもらうに当たり、やはり独身者と既婚者では回答の中身が異なります。独身者は一般的に通勤時間に対して自身の負担を基に考えますが、既婚者となると子どもの世話や家の家事などを測って答える方が増えます(特に女性)。

例えば子どもを幼稚園などに預ける場合、幼稚園の時間は7:00-18:00辺りの時間帯が一般的ですので、この時間帯に収まるような形で勤めに出なければなりません。特に18:00を過ぎると追加料金がかかるといった幼稚園もありますので、終業後に迎えに行くまでどの程度の通勤時間がかかるのかは重要となります。またその後に食事の準備をしなければいけないなど、家事などを考えるとやはり18:00までには家に帰りついておきたいと思う人は多いものです。

都市部では核家族化が進んで、子どもの世話をする祖父母と同居していない家庭も増えてきていますので、今後はより通勤時間の重要性は増してくるのではないでしょうか。またそういった事情から中々理想の職場を見つけることができず、フリーの仕事をし続けている若い親御さんも見られます。

地方は通勤の距離、時間共に許容度が広い?

上で書いたことにつながりますが、地方住みの人は独身の場合は親と同居、既婚者の場合は夫婦どちらかの親と同居というパターンが多いです。そのため子どもの世話や家事などを頼めるケースが多く、仕事に集中しやすい環境が家庭に整っているとも言えます。また地方の場合は自身の親族がすぐ近くに住んでいることが多く、何かあったときに頼みやすい人が身近にたくさんいるというのも地方住みの特権と言えるでしょうか。こういったことから都市部と比べて結構な距離や時間をかけても特に不満がなく通勤できている人もよく見られます。

通勤時間と退職の関係性は昔からありますが、その許容度はその人が置かれている環境で少なからず変わりますので一概に語るのは難しいです。ただ日本の通勤手段や感覚はベトナムのそれとは異なりますので、この辺りの違いを理解した上で考えることが重要となります。

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