商用ビザでベトナム入国を考えていますが、ベトナム現地の空港で申請するタイプとベトナム大使館で事前に申請する方法が聞きました。それぞれのメリット、デメリットを教えてください。
どちらかのほうが絶対にいいというものではありませんので、個々人の申請環境に応じて決めていけばいいかと思います。
ビザを申請してベトナムに入国する場合、ベトナムの空港到着時に取得するアライバルビザタイプと出国前にベトナム大使(領事)館で事前入手する方法があります。どちらにすべきかという話が時折上がりますので、今回はそれぞれのメリット、デメリットの観点に立った考えを紹介します。
商用ビザを申請する場合
ベトナムの商用ビザを申請するには招聘元企業の申請に基づいた招聘状を準備する必要があります。この招聘状が発行されていれば問題なく商用ビザが発給されるわけですが日本から来る人の場合、ベトナムの空港で商用ビザを入手するパターンと日本のベトナム大使館などで入手するパターンに分かれます。どちらの方法で入手しても結果は同じなので入国後の影響はないわけですが、どちらのパターンを選択できるのであればどちらを選ぶべきでしょうか。
弊社がこれまで対応してきた方の経験上、それぞれのメリットなどを把握した上で選択すればいいかと考えます。
空港申請のメリット・デメリット
メリット
・直接大使館などに足を運ぶ手間がない
メリットはこれに尽きます。近場にベトナム大使館や領事館のないところに住んでいる方はアライバルタイプを選択する価値があります。
デメリット
・書類不備、必要な書類の携帯を忘れた場合のリカバリーが困難
提出書類を預け入れスーツケースに入れて取り出せないという事例や証明写真の忘れ、サイズが違うなどの話も聞きます。追加料金の支払いで難を逃れることができなくもないですが、その救済がいつでも通用するかは分かりません。
・事前に外貨の準備が必要
支払いはVNDまたはUSDなのでビザ料金分の外貨準備を事前に行わなければなりません。
・日本語対応不可
ベトナムの空港なのでベトナム語か英語対応のみになります。また込み入った話になった場合は英語でも対応できないことがあります。
・一部の空港では申請できない
ハノイ、ホーチミン、ダナン、ハイフォン、カインホア、ダラット、カントー、フークオック以外の空港では申請できません。ただし上記以外の空港からベトナムに入国する日本人はほとんどいないでしょうから、これがデメリットとなることはめったにありません。
大使館申請のメリット・デメリット
メリット
・日本円での支払いが可能
事前の外貨準備などをしなくてもビザを入手できます。
・日本語対応可能
英語、ベトナム語ができない方や込み入った話を英語でする自信がない方も安心です。ただし職員によっては日本語が全然分からない人もいます。
デメリット
・わざわざ足を運ぶ手間
近くに大使館や領事館がない場合に時間と費用をかけて行く必要があります。申請が午前、受領が午後と分かれていたりしますので、最低でも平日1日潰れるつもりで行く必要があります。
・待ち時間
これは運次第ですが他の申請者が多い場合に待ち時間が長くなることがあります。大使館の場合は窓口に来る人がビザ目的だけとは限らず、長く待たされる理由がイマイチよく分からないような目に遭うこともあります。
以上が代表的なメリット、デメリットとなります。各人の居住地や時間的余裕、それらの要素を加味して選ぶのが最も合理的かと思います。また日本以外の国からベトナムに入国する場合はその国にあるベトナム大使館で申請するということもありますが、その国のベトナム大使館がどういった感じなのか想定しにくいこともあり、弊社で代行申請する場合は基本的に空港申請を推奨しています。