ベトナムで働くにあたって必要となる労働許可書。日本にいるとイメージが沸きにくい分野ではありますが、ベトナムで働きたいと思ったら最低限の知識はもっておくべき事柄です。こちらの記事では労働許可証に関する基礎知識について解説しています。
労働許可書とは
労働許可書とは呼んで字のごとく、ベトナムで就業することを国から許可された証明書です。一定の条件に当てはまる方以外はこの労働許可書を持っていなければベトナムで働くことができません。よくビザと一緒くたにされてしまいがちですが、労働許可書自体にベトナム滞在を可能とする効果はありませんので、あくまで働くことを許可するためのものとご理解ください。有効期限は最長２年となっており、同じ会社に所属している場合は期限が切れるごとに更新作業が必要となります。因みに英語では「Work Permit(ワークパーミット)」と呼ばれ、日本語でも頭文字を取って「WP」とよく表記されます。
＊本記事でも以下「WP」と表記します。
WPを取得するために注意すること
WPは希望すれば誰でも取得できるというものではなく、取得のためには本人の犯罪経歴や健康状態の他、申請する職種に沿った学歴や職歴が求められます。ベトナムでの働き先が見つかった後にWPを申請取得する作業は、最も骨が折れる作業と言っても過言ではありません。またせっかく就職先が見つかったのにWPを取得できなかったために内定取り消し、あるいは契約終了といった憂き目に遭う方はそれなりにいます。こういった目に遭わないためにも自分が就く仕事でWPを取得することができるのかを事前に精査する必要があります。この精査は通常、求人を紹介するエージェント側で行われるものですが、WPの取得サービスをやっていないエージェントの場合、その辺りの精査をされずに話が進んでしまうことがありますのでご注意ください。SESSA VIETNAMではWP取得経験の豊富なエージェントが求人紹介を行いますのでその点の心配は不要です。
WPを申請するために必要な書類
WPを申請するためには企業側で準備する書類と申請者（労働者）側で準備する書類があります。ここでは申請者が準備する主な書類について説明します。
健康診断証
WPを取得するためにはベトナムで就業することについて問題ない健康状態である証明が必要となります。この証明が病院で診断を受けた健康診断証となるわけですが、医師が「問題がない」と判断した表記が重要となります。健康診断自体はベトナムの病院に限らず日本の病院で受診したものも有効となりますが、ベトナム以外で受診する場合には書類の言語など注意する点がいくつかあります。
学歴証明書
学歴証明書とは学校の卒業証明書のことで主に大学や専門学校などの卒業証明書が使用されます。WPの取得要件として就業する職種に関連する学科を卒業していることを条件の一つとして掲げており、そのことを証明するための書類となります。
職務経歴証明書
職務経歴証明書とは自身の職業上の経験を証明する書類となります。在職証明書と呼ばれることもあり、自分が従事した職種名や期間などが表記されている必要があります。普通は過去に在籍していた企業から取り寄せることになりますが、様々な理由からこの書類の取り寄せが難しいという相談はよく受ける項目です。
犯罪経歴証明書
過去の前科について証明する書類です。ベトナムでWPを取得するためには犯罪の経歴があってはいけませんので、申請に当たっては犯罪経歴がないことが前提となります。こういった事情から慣習的に「無犯罪証明書」と呼ばれることが多く、こちらの呼び方のほうがベトナムの日本人間では一般的となっています。犯罪経歴証明書は各都道府県の警察署や在ベトナム日本大使館で取得できる他、ベトナムでの犯罪経歴証明の場合は司法局にて取得することができます。
自分の経歴だとWPは取れないかもしれない、と思ったら？
ここまでの内容を見て「自分はベトナムでWPは取れないんじゃ・・・」と思った方もいらっしゃるかもしれません。実際弊社に寄せられる相談で以下のような悩みを抱えている方がたくさんいます。
・就きたい職種に関連している学科を卒業していない、関連した職歴がない
・過去の会社に職務経歴証明書の発行を頼みにくい、発行してくれない
こういった悩みは主に現地採用の方を中心によくあります。しかしWPの申請はエージェントの腕の見せ所の一つで、取得が難しいと思われる経歴の方でも書類作成の内容や申請の仕方によって取得できる可能性があります。他社でWPを取れなかったので何とかしてほしい、という相談に対して弊社を介することにより取得ができたという実績も多数あります。WPの取得要件に不安を感じられた場合はお気軽にページ下部の「お問い合わせ」よりご相談ください。
